卒業制作で取り組んだ企画
この企画は京都芸術大学通信教育部デザイン科イラストレーションコース卒業制作で絶滅危惧種をテーマにイラストの力で保全活動に繋げていく作品づくりに取り組みました。
京都芸術大学 通信教育課程 WEB卒業・修了制作展のアーカイブからもご覧いただけます。
https://www.kyoto-art.ac.jp/t/graduationworks/detail/10040/
RED LIST SPECIES 〜レッドリストスピーシーズ〜
我々の住んでいるこの地球上の生物の中には、絶滅の危機に瀕している生物がいます。
その数は42, 100種以上とIUCN RED LISTで発表されています。
その数は年々増え続けており、我々の多くは絶滅危惧種の保全のために、何をすればよいかわからないままです。
環境問題に関する世論調査では、「IUCN RED LIST」の存在を知らないという回答が52. 8%と半数以上でした。
今回の卒業制作の目的ではイラストを活用してどんな生物が絶滅危惧種なのか知ってもらい、無理なく絶滅を防ぐ保全活動に参加できる企画を考えました。
企画名を「RED LIST SPECIES(レッドリストスピーシーズ)」とし、絶滅危惧種を擬人化したキャラクターを制作し、好んで推してくれる方向けのプロジェクトとしました。また、この企画は絶滅を防ぐ保全行動を目的としているため、商品を購入することにより、売上の一部を絶滅危惧種保全活動に役立てるために寄付するという企画にしました。
ひいては絶滅危惧種のキャラクターを推し活することにより、絶滅を防ぐ活動となり、推しキャラと共に共存する具体的行動と商品購入による満足感が備わった企画を提案しました。
各企業とコラボをすることにより、企業は社会貢献が可能であり、SDGsなどの豊かさ、海の豊かさといった活動にも繋がります。
カードやNFTの発行数は生き物の現存する個体数がカードのレア度に直結しており、絶滅の危機に瀕しているほどレアリティが高く、発行数は少なく希少性が増します。
作画においては前向きに「生きる」を表現するような笑顔、素直、正直、無垢といったキャラを意識しながら描き、対して活字では現状の厳しさや危機感など現実に近いかたちで伝える。そのギャップから感じる失われる種の尊さを感じてほしいです。
テーマはシリアスで重たく感じますが、どこかコミカルで愛くるしいキャラクターで若年層にも受け入れられやすい表現に置き換え、リアルとファンタジーが直結している本企画で、共存する生物への興味関心と絶滅種を増やすことのない未来へのきっかけとなれば幸いです。